高配当株投資は昔から人気のある投資手法です。
配当金という確かなお金が定期的に受け取れることが魅力であり、多くの投資家が高配当株投資を行っています。
「高配当株投資で配当金生活をしたい」
「配当金をお小遣いしたい」
という方も多いでしょう。
でも、そんな高配当株投資にもデメリットがあることはご存知でしょうか?
今回は高配当株投資のメリットやデメリットを解説します。
また、どんな人に高配当株投資が向いているのか、あるいは向いていないのかといったことをわかりやすく説明していきますので、高配当株投資に興味のある方はぜひ最後まで読んでください。
高配当株投資とは
まずは高配当株投資とは何なのか一緒に確認していきましょう。
高配当株投資とは、配当利回りの高い「高配当株」に投資するという投資手法です。
一般的には配当利回りが3%程度を超えている銘柄が高配当株とよばれています。
例えば、JTや三菱UFJフィナンシャルグループなどのメガバンクグループや、三菱商事や三井物産などの商社株、NTT・KDDI・ソフトバンクなどの通信株が有名な高配当株です。
高配当株投資の特徴
高配当株投資は株価の値上がり益=キャピタルゲインよりも配当金=インカムゲインを重視する投資スタイルです。
株式投資では、株価が上がるかどうかを第一に考える投資家も多いですが、高配当株投資では配当利回りや今後も安定して配当がもらえるか、あるいは配当金は増えそうかといったことを重視するのが特徴と言えるでしょう。
また、一般的に高配当を出している企業は、財務に余裕がある成熟企業であることが多く、業績も安定している銘柄が多いです。
そのため、高配当銘柄は比較的株価の動きが緩やかな銘柄が多く、高配当株投資も株価の変動は緩やかになることは特徴だと言えます。
高配当株投資のメリット
高配当株投資のメリットは大きく分けて以下の3つです。
- 配当金が定期的に得られる
- 配当金が株価の下支えになる
- 株価変動に比べて配当金は安定している
詳しく解説していきます。
配当金が定期的に得られる
高配当株投資の最大の魅力といえるのが、配当金を敵機的に得られるということです。
配当金という確かな現金を毎年受け取ることができるのは、まぎれもない投資で得た果実であり、金銭的にも精神的にも豊かになります。
もらった配当金で、旅行に行ったり、オシャレなレストランで食事をしたり、好きなものを買ったりと自由に使えるお金が得られるというのは大きなメリットです。
配当金が株価の下支えになる
株価の動きは誰にもわかりません。
上がることもありますし、下がることもあります。
時には○○ショックとよばれる大きな暴落が起きることもあるのが株式市場です。
ですが、暴落時にも配当金を出している高配当銘柄であれば、配当金を狙った投資家の買いが入ることが予想されます。
つまり、配当金が株価の下支えになるのです。
株式市場が暴落して、株価がどんどん下がるという局面で、配当が支えになるというのもメリットと言えるでしょう。
株価変動に比べて配当金は安定している
株価は企業に業績などの変化がない場合であっても、政策や自然災害、金融市場全体の動向によって常に変化します。
ですので、企業業績が好調であっても外部要因で株価が下がることも多いです。
一方で、配当は基本的に企業が今年度は〇〇円の配当を予定している、ということを発表しており、業績に大きな変化が無ければ株価がどう動いても原則配当は支払われます。
株価の変動に比べて配当は安定していることは配当を重視する投資家にとってメリットです。
高配当株投資のデメリット
高配当株にはメリットもある一方でデメリットも存在します。
主なデメリットは以下の3つです。
- 成長性の乏しい銘柄も多い
- 減配のリスクがある
- 配当の度に税金がかかる
順番に確認していきましょう。
成長性の乏しい銘柄も多い
高配当株は成熟企業が多く、大企業も数多くありますがその反面、成長性の乏しい企業も多いです。
配当を出してない成長企業は、配当を出さずにそのお金を先行投資に使うことで、どんどん業績を伸ばしていきます。
一方で、高配当株は成熟企業でありそもそも成長性が高くはありません。
また、配当という形で多額の資金を株主還元に費やすため、先行投資に使える資金も限られています。
そのため、高配当株には短期間で業績が何倍にもなるような銘柄はほとんどないことは事実です。
成長性があまりないというのはデメリットと言えるでしょう。
減配のリスクがある
配当を数年以上出し続けている実績のある高配当株であっても、将来もずっとその配当が続くかどうかはわかりません。
企業が公表している業績予想の中で、配当予想が明示されていることも多いですが、それもあくまでも「予想」です。
業績悪化などで利益が減れば予想配当が減額されることはあります。
また、現在は高配当銘柄であっても、業績が落ち込めば将来的には高配当を出すことができなくなるかも知れません。
このような減配のリスクが常にあります。
配当の度に税金がかかる
3つ目のデメリットは税金に関することです。
配当金には約20%(20.315%)の税金が発生します。
配当を受けとる度に税金がかかりますので、企業が出す配当金よりも受け取る金額は少ないです。
株価の上昇による値上がり益も税金がかかることは同じですが、値上がり益は保有している株を売却するまで税金はかかりません。
そのため、配当金と異なり、株価が上昇している株を保有している限りは税金の支払いを先送りすることが可能です。
配当は税金の支払いを先送りすることはできませんので、この点はデメリットと言えます。
高配当株投資はおすすめ?おすすめしない?
ここまで説明してきたように高配当株には、いくつかのメリットとデメリットがあります。
では、どんな人に高配当株は向いている(向いていない)のでしょうか。
ここでは高配当株がおすすめな人(向いている人)、おすすめしない人(向いていない人)について解説していきます。
高配当株投資がおすすめな(向いている)人
高配当株がおすすめな人は安定してお金を手に入れたい人です。
株価の動きを読むことは難しいため、キャピタルゲインを目的とした利益は安定しません。
一方で、配当は減配のリスクはありますが株価の動きに比べれば安定性が高く、予想がしやすいです。
そのため、高配当株投資は着実にお金を手にしたい人におすすめできます。
また、高配当株の株価の値動きは成長株に比べると緩やかですので、株価が大きく変動すると不安になる方にもおすすめです。
高配当株投資をおすすめしない(向いていない)人
高配当株投資をおすすめしない人は、リスクを取っても長期的に資産を大きく増やしたいという人です。
配当金という数カ月先のお金よりも、成長著しい銘柄に投資し、株価の上昇による大きな利益を狙いたいという人には高配当株投資をおすすめしません。
目先のお金よりも将来の大きな利益を目指すという投資手法に興味があるなら高配当株投資は向いていないでしょう。
高配当株投資に関するよくある質問
高配当株投資に関するよくある質問や疑問をまとめました。
高配当株投資の注意点を教えて
高配当株投資にもリスクはあります。
配当が減るリスクもありますので、分散投資をすることが重要です。
また、配当利回りの高さだけを見るのではなく、業績や財務状況を確認し配当を出し続けることができるかを確認するようにしましょう。
高配当株投資におすすめETFは?
国内株投資するETFには【1489】日経高配当50ETFや【1577】日本株高配当70ETFなどがあります。
米国高配当株に投資するETFにはVYM・SPYD・HDVなどがあります。
高配当株投資の始め方・タイミングは?
高配当株投資は証券会社に口座開設すればすぐに始めることができます。
配当利回りはYahoo!ファイナンスや証券会社のサイトで確認できますので、配当利回りを見ながら購入タイミングをはかることも可能です。
高配当株の特徴を知った上で投資しよう
高配当株投資を始めることは簡単です。
ですが、メリットやデメリット、特徴などを知らずに投資を始めてしまうと後悔することになるかも知れません。
高配当株投資が自分の投資目的に合っているのか、しっかりと確認した上で投資を始めるようにしましょう。
本記事が高配当株投資を検討している方の参考になれば幸いです。